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人生の教科書

最近の読書『ネオサピエンス』

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人と会わなくても生きていけるならそれでいいじゃん?


最近読んだについての緩い感想を書く。

本のタイトルは『ネオサピエンス』。著者は精神科医岡田尊司さん。

 

ネオサピエンス 回避型人類の登場

ネオサピエンス 回避型人類の登場

 

 

 

本書で取り上げられれるネオサピエンスとは「回避型人類」を意味している。

回避型人類というのは、僕の理解したところで書くと、人付き合いが苦手、もしくは人と絆を結びたいという欲求がそもそもない人のことをいう。彼らは人と深いかかわりを持つことは好まないけれど、ゲームやビジネスではとてつもない実力を発揮することも珍しくない。そして、IT技術の発展が彼らを生きやすくさせている。

 

昨今のIT技術の発展によって、無理に人と関わる必要がなくなってきていることは確かだと思う。AmazonUber eats、Netflics、etcをうまく使えば、家から一歩も出ることなく、衣食住から娯楽に至るまであらゆる欲求を満たすことができる。その環境にうまく適応しているのが回避型人類だけど、著者の岡田さんはそのようなタイプの人間ばかりになっていくことが果たして良いことなのかと疑問を呈する。

 

僕は回避型人類が増えていくことに良いも悪いも言えないと思うけど、その上であえて良い悪いを論じるとすると、確かに望ましい事態ではないよなとは思う。

もちろん僕も、誰しも我人と深いつながりを持つべきだとは考えていない。なにより絆とか紐帯、連帯とかいう言葉からは、どこか古臭さと胡散臭さ、嘘臭さが感じられる。「そうは言ったってどうせ腹の底では何考えてるか分からんし」と思うから、僕自身人と深い関係を結ぶことにはどこか苦手意識を持っているし、だれとも会わずに生きていけるならそれもアリかもしれないと思う。

 

でも、そうやって人と関係を結ぶことをしなくなっていくと、どこか空虚になっていく気もする。人との付き合いというのは、良くも悪くも刺激があるもので、それが心地よくもあり煩わしくもある。で、人との関係を一切断ち切ってしまうと、煩わしさは0に近づくかもしれないけれど、それと同時に良い刺激を得る機会も0になってしまう。

人と接することで感じる刺激が0に近づいた時、その人は何から刺激を得るのかというと、本書で書かれている通り、それは仕事であり、ゲームである。

 

そこでいう仕事もゲームも、その行為の後ろに「他者の顔」が存在しない、すなわち、誰かのためにそれをしているという要素がない点で、ある意味目的と手段(あるいは欲求とそれを満たす手段)が完全に一致している営みだ。「この仕事でいい成績を出したい、何故ならいい成績を残したいから」「このゲームで高いスコアを出したい、何故なら高いスコアを出したいから」。そういった、良く言えば「分かりやすい」営み、悪く言えば「淡泊な」営みばかりでは、どこかの段階でやりがい・生きがいを見失っていしまうんじゃないだろうか。

 

内田樹さんが『下流思考』の中で、パソコンの前に座ってワンクリックでお金を儲ける(デイトレードなどを指して)ことが至高とされる世の流れに警鐘を鳴らしていた毛れど、そこで言われていたことが『ネオサピエンス』での岡田さんの論調とリンクした。

 

下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち

下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち

  • 作者:内田 樹
  • 発売日: 2007/01/31
  • メディア: 単行本
 

 

 

 

 

合理性・一貫性みたいなものをどこまでも追及していくと、もしかしたら「人と会わなくていっか」となっていくのかもしれない。その思考はおよそ法律の範囲内ならなんにでも適応可能だから、次第には「親の面倒見なくても老人ホームの預けておけばいっか、子どもを見るの面倒だからベビーシッター雇えばいっか、家事するの面倒だから家事代行サービス使うか」となっていくだろう。もちろんこの思考パターンの前提として、自分でやるよりもサービスで時間を買ってその時間働いた方が経済的に合理的だ、という考えがある。良くも悪くもどこまでも合理的なんだ。

 

合理性を追求した先に何があるのかは分からないけれど、現時点では、何かしらの「ノイズ」のある生活をしたい。少しのノイズ、アクシデントと言ってもいいかもしれない、が無いと生きていても面白みがない。ゲームの中にノイズやアクシデントを求めてもいいのかもしれないけれど、どこか人に作られたノイズやアクシデントのような気がしてしまう。

 

とはいえ、経済的には安定していたいな。

 

だんだん自分の気持ちが分からなくなってきたのでこのくらいにしておく。

 

おわり

 

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